【開催レポート】松田紗依先生セミナー「ロシアンピアノ奏法より」
2014年06月21日(土)
メールニュース巻頭記事 第91回 人気講座開催レポート
「ロシアンピアノ奏法より:弾いていない指を意識していますか?」
(松田紗依先生)
5月23日に東音ホールで行われた第3回パーフェクトセミナープラスは、松田紗依(まつだ さえ)先生を講師にお招きし、「ロシアンピアノ奏法より 弾いていない指を意識していますか?」というテーマで開かれました。この日の講座は第1部(120分)と第2部(90分)で構成されましたが、ここでは第1部についてレポートします。
ご自身が腱鞘炎に悩まされたご経験をお持ちの松田先生。奏法の見直しを考えていた頃、モスクワ音楽院卒のS. アロノフスキー教授との出会いがあり、ロンドンで集中的な指導を受けられたとのこと。
「『脱力』ということを奏法のみならず精神的な面からも教えていただき、一本の指で、一音を弾くところから教わりました。ロシアの奏法と出会ってからは、身体に負担をかけることなく、まろやかで美しい音を出せるようになりました。今私自身が指導者の立場になって、あらためて先生の奏法も哲学も受け継ぎ、お伝えしていきたいと思っています」と、松田先生は講座をスタートしました。
「まずは姿勢からです」という言葉に、会場の参加者の皆さんは思わず座り姿勢を整えました。「足の裏が床の上にきちんと置かれ、足--膝--お尻--腰--背骨--頭--おでこ--腕ー肘--手--指先、そして膝--足へと戻る感覚を意識して下さい。ピアノの弦の長さ、ホールの空気を感じて弾くのが大事です」
松田先生はそう語り、3の指でミの音を、3オクターブで3つ鳴らしました。「弾く前に鍵盤を包みこむようなタッチです。弾かない指は下ろして、他の鍵盤に触っている状態です。決してつっぱらないように」
まずはそのように基本のタッチを説明され、「バスティン ピアノ名曲集第3巻」の曲目を例にとりながら、さらに様々なタッチの作り方・指導の仕方を具体的にご紹介されました。
ブルクミュラーの「アラベスク」のような速いパッセージのある曲には、「そっとタッチ」「かくタッチ」「とるタッチ」、ハチャトゥリアンの「イワンがうたう」など美しいレガートを要する曲には「ゆばタッチ」「りぼんのタッチ」、シューベルトの「変ロ長調のワルツ」のような躍進力のある曲には「あがるタッチ」「戻すタッチ」など、ユニークなネーミングで分類されたタッチを、松田先生が演奏を交えながら一つ一つ丁寧に説明。また、生徒たちに部分練習を促す「クローズアップの練習」や、弾いていない指を鍵盤に下ろしておくことの意義等についても、松田先生は詳しくお話されました。
一音に対する意識の持ち方、豊富なタッチの使い分けは、すぐに演奏や指導に活用可能です。美しく深い響きを生み出すロシアン奏法は、指導者の間で今後ますます注目されていくことでしょう。
文:飯田有抄(ライター)
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