進化し続けるピアノメソッド、バスティン♪
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【速報】バスティンっ子が芸高合格!池川礼子先生インタビュー

2012年02月06日(月)

reikoikegawa.jpg池川礼子先生のお弟子さんで、習い始めからずっとバスティンメソードでピアノを続けてこられた間世田 采伽(ませだ あやか)さん。ピティナ・ピアノコンペティション全国決勝大会などで、そのお名前をご存知の方もいらっしゃることと思います。 このたび、間世田さんが東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校ピアノ科の入学試験に合格されたと、池川礼子先生より吉報が届きました。 バスティンっ子の活躍を祝し、またこれからの飛躍を祈念して、指導者である池川礼子先生にお話を伺いました。 --------------------------------------------------------------------- ◆まずはお弟子さんの藝高合格、おめでとうございます。心境をお聞かせください。 池川先生: 采伽ちゃんを教えて12年間になります。彼女が3歳から、最初はパーティーのグループレッスンで教えました。彼女はピティナ・ピアノコンペティションに何度も挑戦してきましたが、性格的にはどちらかというと「お先にどうぞ」と人に譲るようなおっとりとしたタイプの子です。 今回、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を受験することにしたのは、私や親御さんがプッシュしたわけではなく、入試の課題曲が彼女にとって勉強になるかどうかということが決め手でした。采伽ちゃんと一緒に「課題曲を見てから、受験するかどうか決めようね」と話して、実際ちょうど彼女にとって良いレベルの曲だったので、それでは勉強になるし受験してみようか、ということになりました。「絶対に受からなきゃいけない」といったプレッシャーはほとんどなかったと思いますが、入試に向けて勉強を重ねるうちに、途中から本人もその気になっていったようです。 宮崎県から鹿児島まで通っておられたので、これから高校生になり、距離的にも時間的にも、レッスンを続けていけるだろうか、と少し心配していたところでした。音楽高校に合格したことで、さらに、飛躍できるだろうと、良い機会になったと感じています。 ちなみに今年の藝高入試は45名受験し、12名が入学許可されたと聞きました。自分のピアノの勉強のために受験し、最後に本気になって取り組んだことで「受験を期に伸びた」と本人は感じたそうです。高校生から東京に出るのはどうかという周りの心配もありましたが、合格を知る前から、親御さんに「受験させてくれてありがとう」と話したという采伽ちゃん。本当によくがんばったと思います。 ◆バスティン・メソードで育ったという采伽ちゃん。指導の経緯を教えて下さい。 池川先生: 3歳、年少の春から教室に来られました。5人のグループレッスンで、その中でも一番年下でしたが、大変よくできるお子さんでした。特に、ピアノの先生でもある采伽ちゃんのお母さんや私さえ負けるくらいフラッシュカードが速く、得意でした。楽しみながらやっていたのを今も思い出します。 年少さんからバスティンのパーティーで勉強しはじめ、年中さんにはベーシックスに入り、レベル4が終わった後にブルグミュラー25の練習曲に進みました。采伽ちゃんは読譜と暗譜がものすごく速く、また感じるよりも先に指がどんどん動くタイプの子でした。それが彼女の強みでもあり、どんどん弾ける喜びから、たった1週間でブルグミュラー25の練習曲全曲を弾いてきたという逸話があります。ともかく弾きたくて、その思いで全部弾いてはきましたが、その時はニュアンス的なところまではできていませんでした。追求するレベルにまで達していないと感じましたので、その時はじっくり勉強させませんでした。逆に時間をとってレッスンをしても身につかなかったと思います。ただ、本人が「幼稚園の時に一番よく弾いていた」と話している通り、空いている時間にはいつでもピアノを弾いていたようです。 私は、小さい頃の体験というのは大事だと思っています。まだ小さいから無理ということはなく、幼稚園の間にたくさん体験した采伽ちゃんのように、その後に生かされてくるものだと思います。数こなしは今以上によくやっていたかもと振り返って思います。 采伽ちゃんはピティナ・ピアノコンペティションA2級に年長さんで挑戦して、地区本選で1位をいただいてから、毎年コンペを受け続け、A1,B,C、D級、決勝に進み、中学2年生からE級を受けていました。相変わらず読譜・暗譜が速くて指が良く動き、よく弾いていましたし、実力はありました。ハイドンのソナタを2回弾いたら覚えるくらい耳も良かったです。もちろん彼女なりにイメージをもって弾いていましたが、中学生になった頃から、ニュアンスや表現、音の扱いなどの意識が高まり、追求できるレッスンに移行していけた気がします。 もちろん、すぐに弾ける、手が動くことは彼女の強みです。そうなれば弾くのが嫌になることがないからです。その分、考える前に弾いてしまう感じでした。逆のタイプの子も知っていますが、今になって思うと、采伽ちゃんのようなタイプの子の方が強いと思います。意識が出来、音楽の内容が追求できるようになると、土台があるので伸びると思います。 ◆バスティンの特徴(逆算式、数こなし、かみくだき)と、その成果を実感されましたか。 池川先生: バスティン以外の教本は使っていませんので比較はできませんが、導入期のスムーズさがずっと続くような印象です。私はパーティー、ベーシックス、中級レパートリーを使います。中級の四期のイラストは効果的ですね。ともかく、ベーシックス4まで使えば、セオリー的なこと、楽譜の見方なども自然と身につくことがたくさんあります。ただ、教本にプラスアルファしていること、工夫していることとして、教本に沿ってて学んできたこと(特に調性など)は、子ども達がわかっているだろうなと思っても、繰り返し何度もたずねるようにしています。チェルニー、ソナチネ、ブルグミュラーなどでも、なるべく、転調やテーマの性格などについて質問します。その後につながり、大切になることだからです。質問できるのは、バスティンで基本を抑えているからですが、その基本が曲の中でどう使われているのか、具体的に曲の中で応用が利かないと、仕方ありません。皆さん、意味がわからなくても弾いてしまうのですが、内容を知って弾けるために、バスティンの基礎は大切だと思います。 ◆「数こなし」に力を入れられていると伺いましたが? 池川先生: 数こなしは大切なことです。バスティンは曲が短いから、一回のレッスンで20曲は聞けますね。一回マルをもらった曲は次回カウントできませんが、移調して弾いてきたらOKにすることもあります。ひとつ前のレベルに落として、少し長い曲にチャレンジさせたりもします。でも、時期によっては、例えばコンペやコンサートの曲を仕上げる時期には、当然その曲だけでレッスンの時間を費やすので、たくさんの曲を見るのは難しくなります。が、それ以外の時期にはできるだけやらせるようにしています。私から見ても、みんなよく弾くなあと思います。 実は、今年3月の発表会では、全員、自由曲ということにしてみました。ところが、無謀と思われるあこがれの曲を持ってくるので驚いています。小6でショパンスケルツォ2番、グリークのソナタ、小5でバッハのイタリアンコンチェルト、小3でシューベルト即興曲、小1できらきら星変奏曲など。(采伽ちゃんも小1できらきら星を弾きましたが) 過去にあの子が弾いたから弾きたい、という選曲は少しで、憧れから選ぶ大曲が多いですね。「無謀だ、大変だ」と思う選曲も中にはありますが、それをやれるかもしれない子ども達の読譜力は、バスティンで培ってきたからこそだと思います。 バスティンで、小さい頃からフレーズを大事にしてきた子は、音楽のとり方がすごくいいと感じます。バスティンは「一つの言葉で一つのフレーズ」ですね。その感覚で曲全体を作り上げます。他の教室から変わってきたりして、一つずつ音を読むように育ってきた子は、一生懸命弾いて、思いはあるのですが、フレーズ感なく読譜をしているような感じになりますね。 現在も、ゲーム感覚で数こなしはしていますが、別段強調しているわけではありません。子どもにとって、たくさんの曲に出会えることは、楽しいと感じるのではないでしょうか。何より「読譜が困らない」ということが大事だと思います。 ベーシックスで子ども達に移調奏をさせていますが、これは数こなしにつながっています。毎回どれか一曲は移調させるように心がけています。また、ベーシックスの間に、音階を何度も弾き、どの調の音階も弾けることはバスティンの強みだと思います。小学校の間に、ツェルニー40番が終わって欲しいという願いと目標をもって指導しています。 ◆素晴らしい成果を出されている采伽ちゃんに望まれることはなんですか。 池川先生: 基本は大体できていると思います。意欲的によく弾ける子なので、芽生えてきた音楽性がもっと花開き、素晴らしいピアニストの先生から素敵な音楽をたくさん学び、さらに飛躍していって欲しいと願います。 東京では、生活でも、自立しなければならないので、きっと人間もさらに成長すると期待します。心から、祝福し、これからも、応援し続けたいなあと思っています。そして、鹿児島や、宮崎で、後輩のために、すばらしいピアノをどんどん聴かせて欲しいです! ◆先生ご自身、また教室に対しての願いや展望を教えて下さい。 池川先生: 世の中全体として、「子供によく思われたくて、叱らない。友達のように接する」親が増えていると、テレビで言っていました。その方が親にとっても楽なのだと思います。指導者にとっても楽かもしれません。ですが、そうはいきません! 練習してきて、一生懸命弾いてきてなぜ、こんなに言われなければならないの!?と思われているのではないかと思います。でも、それは、真剣だからです。皆が難しい曲を弾けるようになりなさい、とは言いませんが、どんな曲を仕上げる時も、毎日の練習でも、一生懸命さと、無駄にならない方向への導きが必要だと思います。 何かを一生懸命になって学ぶ時間があってもいいと思います。音楽をする素晴らしさはもちろんですが、ピアノ教室がそれ以外のことも学べる場であると良いと思います。それに加えて、歴史に残る価値ある曲を子どもが弾けるようになり、なおかつ、先生に教えてもらわなくても自分で弾け、楽しめるようになれれば素晴らしいことです。現在はピアノを簡単に習える環境にありますが、長続きするよう、努力がないとすばらしいものは身に付かないことを、ピアノを学ばれる生徒さん、親御さんにも理解していただき、ピアノを習っていて幸せだったと思われるまで、指導したいです。それこそが、子供に残してあげられるすばらしい財産ではないかと思います。 采伽ちゃんの親御さんは素晴らしいと思います。「自分も学ぼう」という姿勢で教室に通ってこられたと思います。今では、ピティナ指導者賞も毎年受賞される、立派な指導者です。「池川先生のところにはいい生徒が集まるんでしょ」という声が聞こえることがありますが、本人の努力と親の協力があってこそ、采伽ちゃんのように実が結ばれるのだと思います。(まじめに取り組もうという気持ちを持った人が私の教室に集まっているというのはあると思います。) バスティン・メソードは導入期レッスンの教本ですが、ピアノを楽しむ気持ちを導入で味わい、楽しいだけでは終わらないで、そこから先に長続きするように、頑張りたいです。簡単にはうまくならないことをみんなわかって、それでも取り組んでほしいです。そういうことに一生懸命になれる、子供にたくさんかかわり続けたいです。 目標を高く掲げることも意欲的でいいと思います。レッスンで、子ども達と音楽的なことを言い合える楽しさを共有したいです。そういう生徒を育てたいと願っていますし、素敵な音楽を追求し続け、聴き続けたいと願っています。



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