【開催レポート】2019夏期集中講座
2019年08月13日(火)
2019年バスティン夏期集中講座
■8月3日(土)、4日(日)@東音ホール(東京 巣鴨)

2019年8/3(土)、4日(日)、巣鴨の東音ホールにて「バスティン夏期集中講座」が行われました。今回はパーティーシリーズ!担当講師は熊本バスティン研究会(以下、熊本バス研)所属の9名の先生方です。
大学生の方からベテランの先生まで、全国から31名の先生方が参加してくださり、バスティンの根幹に位置するパーティーシリーズの指導法を学び合う、充実した2日間となりました。
その一部を紹介いたします。
まず冒頭で、パーティーシリーズの概要を熊本バス研代表、黒木先生よりお話していただきました。パーティーシリーズは「音の響きを大切にするテキスト」である、と黒木先生。また、パーティーシリーズの10のポイントとして、
1、テクニックと音楽の下地作り
2、鍵盤の完全な理解
3、リズムの基礎能力
4、初見の能力
5、移調
6、メロディーと和音伴奏
7、聴音と即興の能力
8、楽典の基礎知識
9、様々なレパートリーと音楽スタイル
10、アンサンブルの重要性

を挙げていただき、これから学ぶパーティーシリーズがどのような要素を内包しているのか、解説していただきました。

最初は、松村先生と木山先生によるパーティーAの講座です。
熊本バス研の先生方は伴奏アプリの活用がとても上手く、導入部にあたるこのパーティーAでも伴奏アプリを活用し、早い時期からアンサンブルの楽しみを指導します。また、バス研の先生ならでは、本講座中も様々なグッズが登場します。パーティーAのセクションで特に面白かったのが"サウンドブロック"。上手に叩くととても良い響きの音が鳴りますが、上手く響かせるには手首の力が抜けている必要があります。ピアノの打鍵にも通ずるテクニックを、目と耳でわかりやすく学べるサウンドブロックは、幼児の導入にとても効果的なグッズだと感じました。
続いて、プレリーディングの役割、そしてプレパーティーの指導について、黒木先生にお話していただきました。
まだ小さい幼児には、音の"たかい・ひくい"でさえその判断は容易ではありません。ピアノの指導に入る前に、どのような指導を踏まえるとスムーズに入っていくことができるか。音の"たかい・ひくい"は空と地上、あるいは山の頂上と麓などの絵を用いて理解させたり、音名の書かれた積み木を積み上げることで音の高低を表現するなど、ここでも多彩なグッズを用いて、効果的な指導法を紹介していただきました。


一日目最後の講座は、常定先生と寺本先生によるパーティーBについてです。
パーティーBでは"ステップとスキップ"、"線の音と間の音"をはじめとして、C・G・Fの各ポジションや両手奏など、バスティンそしてピアノの核となる部分が多数登場します。子どもが沢山の要素をスムーズに学べるよう、ここでも様々なグッズや、グッズを用いたミニゲームを紹介してくださいました。また、"線の音と間の音"の学習のために、宮下先生が作成された動画も紹介してくださいました。(間の音ver.はこちら)
一日目の終わりは、夕食会を兼ねた交流会です。
とても印象に残ったのは、最後の質問コーナー。バスティンを使い続けている先生、あるいはバスティンをこれから使いたいと思われている先生から、バスティン教材について様々な質問が挙げられ、それに黒木先生をはじめとした熊本バス研の先生方、また、バスティンといえばおなじみ、藤原亜津子先生(毎年夏期集中講座にも参加してくださっています)が回答してくださるという、とても有意義な時間になりました。
先生によって多彩な指導法が存在するバスティン教材の魅力、そしてそれを研究し後世に受け継いでいる、バスティン研究会の歩みや存在意義を、改めて肌で感じることができました。
二日目に続く

(レポート:東音企画 Wキャリアスタッフ 嶌村 直嗣)
二日目は、齋藤先生と朝稲先生によるパーティーCの講座からスタート。 一日目の講座でもたくさんのグッズを紹介していただきましたが、様々なグッズを用いて指導することについて「子どもには何がヒットするかわからない。だから様々な方法を考えておく必要があるんです」と齋藤先生。子どもへの指導において、多彩な指導法の引き出しを持っておくためには、言葉での指導だけでなく、グッズやミニゲームなど様々な"アイデア"を用意しておくことが肝であると、改めて感じた先生方も多いのではないでしょうか。


お昼の時間は、毎年恒例の楽譜バーゲン。
バーゲン対象楽譜はなんと通常価格の半額!今年からはクレジットカード決済も導入しました。
午後最初の講座は、宮下先生と井上先生によるパーティーDについてです。
このパーティーDをもって、生徒は全調を学ぶこととなります。導入期から全調を学ぶことについて、
・調号が沢山ついていても読譜や演奏に抵抗がなくなる
・色や雰囲気の違いを早くから体験できる
というメリットがある、と宮下先生。ここでも宮下先生が作成された動画"調号おぼえよう"や"調のお名前言えるかな"など、子どもが全調を抵抗なく習得するための工夫を披露していただきました。


「ある程度の基準を各パーティーごとに設けることで、力を着実につけ、挫折しないように防ぐことができる」、と黒木先生。ここではパーティーの総まとめとして、各パーティーごとの要点をわかりやすく、チェック項目として紹介していただきました。二日間に凝縮されたパーティーの指導法を、今一度ここで整理することができました。
最後に、宮下先生にオールインワンプリマーA・Bを紹介していただきました。
オールインワンシリーズは、パーティーとは少し違ったアプローチの教本である、と宮下先生。パーティーとオールインワンで何が違うのか、具体的に説明してくださいました。また、パーティーとオールインワンの使い分けについて、ある程度の年齢(年長~小一以上)からピアノを始める子どもにはオールインワンを用いたり、あるいはパーティーシリーズを使ってピアノを学びはじめた生徒でも、進度が遅い子にはオールインワンを勧めてみる、という用い方をされているそうです。



二日間の充実した講座を終え、最後に、参加された先生方へ、熊本バス研代表の黒木先生より、修了証が授与されました(宮下先生の即興BGM付き!)。昨年の夏期集中講座が終わってから今日にかけて、約1年に渡りこの二日間の準備をされてきた熊本バス研の先生方。研究に研究を重ね、洗練された指導法や新しく生まれたアイデアを、二日間で学ぶことができることは本当に贅沢で幸せなことだ、と改めて感じました。
熊本バスティン研究会の先生方、本当にありがとうございました!
(レポート:東音企画 Wキャリアスタッフ 嶌村直嗣)
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