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【インタビュー】湯本早百合先生 (埼玉県さいたま市)

April 06, 2011

sayuriyumoto.jpg メールニュース巻頭インタビュー 第16回 湯本早百合先生(埼玉県さいたま市) 「バスティンから得られる勇気 ?日々工夫、日々発見」 ◆はじめに 東北地方太平洋沖地震により、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様、そのご家族の方々に心よりお見舞い申し上げます。被災地におきまして、またレッスンが再開され、ピアノの音が聴こえる日が一日も早く訪れますように、心よりお祈り申し上げております。 地震に伴う様々な問題から、4月18日から全国で予定されていましたジェーン・バスティン先生来日講座が今年10月に延期されました。当初、4月に来日なさるということで、地元、さいたま市におけるバスティン先生の来日講座を皆様にお知らせしていましたが、指導者だけでなく、10数名のご父兄からお申込みをいただいたことを、ここに嬉しくご報告させていただきます。 「子どもの喜ぶ教材をお作りになられた先生にぜひお会いしてみたい」、それがお申込み下さったご父兄の思いです。指導者向け講座と思って遠慮されているご父兄が多いようですので、バスティン・メソードを使われている教室のご父兄、ピアノを習われているお子さんがいらっしゃるご父兄にも、ぜひご参加いただきたいと思います。ジェーン先生も、ご父兄の方がお見えになられたらお喜びになることでしょう。状況が良くなり、安心してバスティン先生をお迎えできることを祈っております。 ◆バスティンと出会うまでの指導 私が音楽大学を卒業した頃は、ピアノ教室全盛期でした。ピアノを習う生徒がとても多かったのです。その頃、音楽大学では、教職課程をとったとしてもピアノ教則本の研究・紹介といった授業はなく、自分の演奏を磨くことに必死でした。卒業後、ピアノ教室を開くとなれば、「みんなを上手くしてあげたい」という若いエネルギッシュな情熱を頼りに、自分が習ってきたバイエルやメトードローズ等のテキストを使って指導をしたものです。 当時、なぜそんなにピアノ人口が多かったのかというと、「自分がピアノを習いたくても習えなかった」というピアノへの憧れを持つ親の世代だったからだと思います。ですから、多少無理をしてもみんなこぞってピアノを買い、子どもに自分の夢を託して習わせました。しかし、その時代にピアノ嫌いになってしまった子どもが、親となった現在はどうでしょう。「どうせピアノを買っても続かない」と言って電子ピアノで習わせる家が多くなりました。住宅事情や価値観が変わったということもありますが、指導者の責任でもある訳です。 さて、ピアノ教室を始めて何年か経ち、私は疑問を持ちました。生徒が減った訳ではなく、父兄から何か言われた訳でもありませんが、「このまま教えていては、ピアノ嫌いを作るかも」と。友人に相談しましたら、私の感じている行き詰まりに対して、「そうでしょ?」と言って共感してくれたのです。 私達、音楽大学生にとって「ピアノは練習するもの、それは当り前」でした。ところが、いざ指導を始めると現実はどうでしょう。練習してくる生徒は少なく、いかに練習させ、理解させるかが大問題でした。生徒が「わからない」と感じていることが私にはわからず、「一生懸命教えているのに何故わからないの?」と怒ったりもしました。そしてある時、生徒がわからないのは、指導者である自分の問題であるということに気が付き、大変焦りました。 ◆衝撃のプレ・リーディング とにかく、生徒の芽を摘んでしまうことが一番怖いと感じていた私に、友人はバスティン・メソードを教えてくれました。まだベリーヤングピアニストが日本語訳されたばかりだったその頃、初めて「プレ・リーディング」譜なるものを見て、「さて、どう教える?」と大変なショックを受けました。 使っていくうちに、バスティンは現場に即したプログラムであることがわかってきました。例えば、子どもにとって5線譜を読むことがとても大変な作業であり、また導入では指番号や鍵盤の場所そしてリズムを覚えなくてはいけない等、やることが沢山あります。 そこでバスティンでは、最初(パーティーA,B)は5線譜を読む作業を省き、プレ・リーディング譜を使って5指ポジションで鍵盤に慣れさせます。5指ポジションの指番号とリズムだけで楽しい曲が沢山弾けます。弾くことに慣れたら、次に(パーティーC)で5指ポジションのまま、弾くことはやさしく新たに読譜に入っていくのです。パーティーDに進むと、導入で全調を経験します。例え、手が小さくてもリズム打ちをしたり、理解度に応じてアプローチを変えたりと、生徒一人一人に合ったプログラムを組むことができます。 このように、バスティンは子どもの年齢とその心理的肉体的発達状況に合った、無理のないメソードであるということに気付きました。 しかし、使い始めは戸惑いの連続でした。プレ・リーディング譜に慣れず、拍子と縦線を書きこんでみたりもしました。それまで導入のレッスンは弾くことに関しては予習はせず、自分の演奏練習の傍ら、といった位置づけでしたが、バスティンを使ってからはそんな楽はできません。プレ・リーディング譜を必死で練習し、教具等も使ってみました。 人様のお子様で失敗したら申し訳ない、と、まだ3歳の娘を実験台にバスティンでの指導を始めましたが、その娘が喜んでバスティンを使うさまをみて、子どもに合っているメソードであると確信しました。それが、教材を変える勇気にもなりました。 ◆使ってみて、わかってくること 当時、小川志津子先生、上総治子先生、宮本聖子先生がバスティン・メソードの勉強会をされていて、それが現在のバスティン研究会in東京(代表 池田千恵子先生)に繋がっていくわけですが、私もその勉強会に通い始めました。 一見、順調に運営されているように見える教室で、もし教材を変えて失敗したらどうしよう、という恐れは勿論ありました。しかし、勉強会では毎回、指導法やアプローチの多様性など、メソードの新しい発見があって、奥が深いのです。勉強会に参加してわかったことを生徒に教え、教えている中でまた出てきた疑問を勉強会で解消し・・・その繰り返しで、気がつくと30年が経っていました。その道のりでわかったのは、「使ってみて、わかってくることがある」ということです。皆さんにも、セミナーは何度でも繰り返し受けていただきたいです。 そんな中で、自分の内で生徒に対する気持ちも変わっていきました。バスティンを使うと、「できない、わからない」生徒にも、あの手この手を使って、工夫をしてわかるまで教えようという姿勢になるのです。江崎光世先生は「わからない子を教える方が勉強になる」とおっしゃっていますが、本当にその通りだと思います。 ◆なぜバスティンは全調か ? 教材切り替えのすすめ 教材の切り替えというのは勇気がいります。父兄に「これまでのバイエルとバスティンと、どっちにしますか?」なんて聞いたこともあります。新しく教室に入ってきた生徒には全てバスティン、今まで他教材で教えてきた生徒にはバスティン併用曲集を1冊プラスしました。 今は他の教室から変わってきた生徒にはどんなに進んでいても、ベーシックス(レベル1?)をプラスします。セオリーを学ぶことができるからです。セオリーの裏付けがあると、理解ある演奏につながります。そして、理解して身についたものは人間忘れません。 バスティンの併用曲集も、弾きやすく素敵で恰好良いので他教材との併用では良いアクセントになっています。 バスティンに切り替えて、「なぜバスティンでは移調をさせるのか」その理由が次第にわかってきました。ソナチネやソナタでは、第2テーマや展開部で転調をします。ここに繋がるのです。将来子ども達に名曲を弾かせた時、転調していることを理解し、色彩感を感じて弾けたならどんなに素晴らしいことでしょうか。これをバスティンでは「逆算式」と言いますが、将来の目標を見据えて、導入から移調を体験させるのです。 こういったことがわかってきて、ますますバスティンが楽しくなりました。 夜、自分の子どもが寝ついてから、ベリーヤングピアニストやライブラリーのテキストを読んだり弾いたりしては興奮していました。パーティーやベイシックスシリーズになってからは、最初は原色のイラストに驚きましたが、学生の時に自分が苦労したようなセオリーが小さな生徒にも理解できるこのテキストは何て素晴らしいのだろうと思いました。 実際、父兄の声を聞くと、「昔ピアノをやっていましたが何も知らないで弾いていました」という方がほとんどです(私もそうでした)。セオリー的なゲームを子どもが生き生きやっているのをお母様がご覧になって「私にはさっぱりわからない」とわが子に感心されています。 「本当にまだテキストを理解できていないから・・・」「そのうち、そのうち・・・」とテキスト切替えを検討しながらも先延ばしにしている先生方の抵抗感はよくわかります。しかし、実際にレッスンで使いながら、指導者がテキストを理解することで、アプローチを工夫することができ、結果的に生徒の理解につながっていきます。バスティンで育った子は、ピアノを長く続ける子が多いです。理解して身につくからです。 ◆ピアノを長く続けさせるために 正直、ピアノは楽しいだけでは続きません。苦しいこともあります。友達と遊んだり、ゲームをしたりする方がもっと楽で楽しいでしょう。ピアノの楽しさは、テレビのお笑いのような楽しさではありません。弾けること、わかることへの充実感です。ハードルを乗り越えた時の本当の喜びです。誰でも容易にできるようなことではない事が努力してできる喜びです。これらを体験してこそ、子どもはピアノを長く続けていけるのです。 子どもの成長過程で、ある時期、ピアノ以外のことに興味を持ったなら、レッスンをやめることがあってもいいと思います。しかし、間があいてまたピアノが弾きたくなった時に戻ってこられるように、ある程度の学年までに(目安としては小学校5年生までに)、基礎をしっかり身につけておいてあげたいのです。そして、せめて基礎が身につく(自分で自分を教えられる)までは、ピアノ嫌いにさせたくないと思っています。 昔は、生徒がやめると裏切られたような気持ちになりました。でも今は自由です。現代の子どもは忙しく、また色々なことに興味を持てる環境にいます。ピアノばかりでなく、子ども達には様々な体験をしてほしいと願っています。 私の教室には、大人の生徒さんも集っています。バスティンの「大人のピアノ教本」を使って始めたレッスンですが、グループレッスンのように数人でいらっしゃって、個人レッスンではありますが半グループレッスンのようです。夢を持ってピアノを始められても、現実はなかなかうまくいかないこともありますよね。そんな時、一人では続けにくくても、仲間がいると続くということもあって、休んで間があいてもまた来やすい雰囲気もあり、かれこれ10数年続けていらっしゃいます。 バスティン・メソードを使うと、正直指導者は準備に手間暇がかかり大変な面もあります。しかし、その素晴らしいプログラムのおかげで、年齢を問わず、ピアノを通して生徒に基礎的なことをきちんと身に付け、充実感を与えることができると確信しています。 私はバスティンで教えながら、楽しんで日々工夫をし、そして30年以上経った今も新しい発見があります。 こんな素晴らしいバスティン・メソードがもっともっと広がっていくことを願っています。 ♪バックナンバーはこちら



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