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【緊急インタビュー】武内園子先生 (宮城県仙台市)

March 24, 2011

sonokotakeuchi.JPG ≪緊急インタビュー≫ メールニュース巻頭 第15回 武内園子先生(宮城県仙台市) 「ピアノ指導者として、今できる復興支援とは」 3月11日(金)に発生した東北地方太平洋沖地震により、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様、そのご家族の方々に対しまして、心よりお見舞い申し上げます。 地震発生から3日後に、被災地の仙台市内で、バスティン研究会代表 武内園子先生がピアノレッスンを再開したというお話を聞き、その勇気と思いに胸を打たれ、そこに込められた思い、願いを伺えないかと無理を承知で緊急にお願いしました。 「こんな時期に・・・でもこの時だからこそ」という教室再開への迷いと勇気ある決断、人とのつながりのありがたさを経験されたといいます。 「ピアノ指導者として、復興支援のために今何ができるのか」を考えて、武内先生は復興に向けて動きだされています。 東日本の指導者の皆さん、そして全国の指導者の皆さん、被災地では復興を視野に入れて、すでに立ち上がっています。私達も応援し、ピアノレスナーとして何ができるかをご一緒に考えてみませんか。そして、一緒に日本を元気にしていきましょう! (インタビュアー:東音企画 村上雅子) Q1)震災後、3日後からレッスン再開されたと伺いました。 ■経緯、状況を教えて下さい。 地震は3月11日午後2時46分に起こりました。たいていの子供達は学校に行っていました。我が家にはちょうどカワイ仙台店の店長さんがお見えになっていて、本当にいつも通りの日でした。 地震直後は生活の急変に対応できず、あと2、3時間で暗くなるという恐怖の中、とりあえず暗くなる前に生活用品を整えなければ、と思いました。電気は一切使えず、断水していました。ガスも使えませんでした。夜もずっと余震が続いていました。 悪夢のような1日が終わった翌朝は、暖房のつく予定のない寒い朝で、あれは夢ではなかった、と思いました。時間はあってもできることが何もなく、起きても活力がないのです。家族もみんな、なかなか布団から出られず暗い気持ちでいました。 そうしていると、中学生の男子の生徒さんが、「大丈夫ですか」とお母さんと一緒に家まで訪ねてきてくれました。また、花屋さんを営んでいる大人の生徒さんも来てくれました。実は2日後の3/13に教室の発表会を控えていたのですが、発表会のために準備していたお花を、「みんなにあげたら元気が出るのでは」と言ってくれました。別の大人の生徒さんも、「食べるものを皆さんにあげてください」とキャラメルをたくさん持ってきてくれました。 こうして皆さんが来てくださることで、「私も何かしたい。私も行動を起こさなければ!」と思いました。その時、ピアノ教室をやっているおかげで人と人とのつながりができていることに感謝しました。 3/13の発表会は当然中止だと思っていました。教え子たちが心配しているのでは、と思い、携帯電話のメールでそのことを連絡するとともに、安否確認をしました。メール連絡できなかった人のために、13日は発表会会場に行きました。当然会場入り口にはロープが張られ、中には入れませんでしたが。ともかく、発表会中止メールを送ったその返信に、ほとんどの生徒から、「ピアノの練習してます!」、「発表会は中止しないでください」と元気な言葉をもらい、励まされました。 家の外を歩いてみた時、普段明るいお店やほとんどの会社が閉まっているのをみて、不安な気持ちが大きくなっていた私は、通常通り運営できる人がいることで、安心する方もいるのではないかと思い、教室の再開を決心しました。 ■教室再開に込めた先生の思いは。 「親戚の家がなくなった」、「連絡が取れない人がいる」など、生徒さん達の家庭それぞれに違った「暗い気持ち」を持っていて、みんな不安でいっぱいなのだと感じていました。しかし、いつもとたいして変わらない教室でピアノを弾いている時間は、つらい事やこわい事を忘れて、帰る時には少し気分転換できて、心が軽く、明るくなってもらえたら・・・と思いました。 ■時期的に、教室を再開することに迷いはありませんでしたか。 迷いはありました。 教室への往復時の余震や、一刻も予断を許さない原発の動向などを考え、何度も「これで良いのか」、「非常識ではないか」と思いました。でも、生徒から「今日のピアノはありますか?」とメールをもらった時、来たい子だけでも来てもらおう、と思いました。月曜日には年齢を問わず、4、5人の生徒さんがレッスンに来てくれました。 ■教室を再開した時、生徒やご父兄の反応はいかがでしたか。 小、中、高校の生徒は学校がいつ再開するのかわからない長期休校になっていましたので、子供達は「行きたいです」といった子が多かったようです。親御さんは震災後4?5日はご心配なさる方もいらした一方で、「さすが!先生!」と言ってくださった方もいらっしゃいました。 ■再開してよかったですか。 教室にノートを設置して、感想を書いてもらっているのですが、「嬉しかった」、「学校がお休みなのでピアノを弾けて楽しかった」などと書いてくれました。いつもは「練習しなければならない」だったピアノが、「弾きたいから弾く」、「自分には音楽がある」という喜びに変わっていました。 また、朝、避難所から戻ってすぐ教室に来てくれた姉妹がいました。青白い顔をして、お風呂にも入れず、それでもレッスンに来てくれたのです。発表会の前のレッスンでは、「練習が嫌いなので発表会が終わったらやめます」と言っていました。でも、その日は「とても楽しい」と言って、にこにこしておしゃべりをたくさんして、来月のレッスン予定を決めて帰っていきました。「来てくれてありがとう、再開してよかった」と思いました。 Q2)全国で被災地を支援したいと思われるレスナーがいる一方、ピアノ指導者として、義援金以外に何ができるか迷っている、という声も聞きました。 ■そのようなお声があがっていることを聞かれて、どのように思われますか。 ほとんどの教室が個人で運営しているピアノ教室ですが、バスティン研究会、ピティナのおかげで仲間がいることに感謝し、応援してもらっていることを知って震える程感動しました。 ■ピアノ指導者にできる復興支援とは何でしょうか。 私達自身の立場では、先生ががんばっている姿を生徒に見せて、みんなの夢や目標を持ってもらうことだと思います。毎日悩んでいるところですが、私達ピアノ指導者は、決して無力ではありません。しかし、それは人によって置かれている状況が違うので勇気がいることです。「ピアノを頑張る」ということは目に見える支援ではありませんが、テレビやラジオをつけると暗いニュースばかり流れる中、夢や目標はまだまだ叶えられる、可能性がある、ということを子ども達に感じてもらうことが私達にできる支援だと思います。 ■今、現地ではどのような支援が求められていると感じますか。 まだまだ生活の安定が優先だと思いますが、落ち着いたら、歌のコンサートなどの支援で心が休まる時間を贈るのも良いと思います。 ピアノを習っていた子がまた習えるように、楽器や楽譜のプレゼントなどもあったら素晴らしいと思います。その場合、窓口になる人が必要で、そこがポイントになってくると思います。 知人で、気仙沼と南三陸町にある旅館のおかみさんがいらっしゃるのですが、その方が避難所で、旅館のお客さんにするのと同じように被災者のお世話をしておられると新聞で読みました。ご自分も大変なのに他の方々を気遣っているその方にならって、いつか私も避難所等でピアノの演奏会を企画する等したいと思っています。 Q3)東北のみならず関東でも、余震、避難、停電、物不足、放射能不安などから、イベントが中止になったりと、活気が失われているようにも感じます。 ■仙台から全国に向けてエールをお願いします。 私たちは東北の音楽文化が元気を取り戻すためにがんばります。 今までやってきた事が全部なくなったのではなく、貯蓄となってみんなの心にちゃんと残っています。イタリア パルマにいる、私の昔の生徒は、現地で東北のためにチャリティーコンサートをしているそうです。全国の皆様も気を落とさずに、ぜひ長い目で将来をみていただければと思います。この一時期、元気がなくなっているかもしれません。でも、心に蓄えられているものはたくさんあるはずです。文化は目に見えず、形がよくわからないものですが、これまで私達がやってきたことが無駄だったということはなくて、ここで踏ん張って続けることによって、未来につながっていくものだと思っています。きっと前以上に元気になれると思います。 今回、みんなが「明日食べるものがない」「お金があっても買えない」という状況になり、誰もが「平等」に物を買うための列に、雪の中4時間程並ぶ生活を経験しました。人間として同じ一線に並んだ時、「自分にできる事は何なのか?」と考えました。 「今は出来なくてもいつかきっとできるように種をまく」、「自分が刈り取れなくても種をまけたことに喜びを持とう」と思いました。 テレビやラジオでは東北の悲惨な様子ばかり取り上げられています。しかし、一方では急激な復興が始まっています。 昨日、仙台の中心街を自転車で周りました。そこには以前にもまして活気ある風景がありました。公園では若者が集まり大声で「がんばろう」と歌を歌い、お店は新しいスタートを目指し、東北人には珍しく大声で呼び込みをして、物を売っていました。ビルの窓には「がんばろう東北」の張り紙もありました! 人は立ち直れるものです。立ち直った時、前よりも元気になります。でも、元気な人が元気をださないとみんなが元気をなくしてしまいます。やれる人があきらめずに活動することで未来を作れると信じます。私のところには「次のレッスンの予定を!」というメールが、生徒から来続けています。 ■YouTubeオーディション開催や、これからの研究会活動については前向きに開催検討されますか。その理由は? 前向きに開催したいと思います。 私は何かを開催する時に「やった方がいいのか、やらない方がいいか」とよく考えてしまいます。しかし、自分中心で何かを起こすのではなくても、組織の接続部分に自分がいて、自分が呼びかけることで人と人がつながり、それが復興につながっていく。そして、その呼びかけをする役目が、今必要なのではないかと思います。 実際に、東音企画の社長さんから「義援金として、4/24YouTubeオーディション仙台地区の参加料全額還付」のお申し出を受け、周囲のピアノの先生方にご連絡したところ、教室再開のめどをつけていなかった先生方の中でも、急きょ教室を再開してくださったりしています。重ねて申し上げますが、元気な人、まだやれる人ががんばることで未来への種をまくことになります。 ■今の武内先生の思いや願いをお聞かせ下さい。 小学生の息子の卒業式一週間前に地震が起こりました。式で息子が弾くはずだった歌の伴奏が、停電で暗く元気のない雰囲気の中で聞こえてきた時には涙が流れました。 また、教室の小3男子生徒が、教室のノートに書いてくれた、 「ピアノの上の時計も倒れたし、電気もつかなかったけど朝になったらピアノが弾けた!」という文章を読んで、朝が来て、明るくなったらピアノはまた弾けるんだなあ、と嬉しく思い、「ピアノの先生で良かった!」と思いました。 私は音楽が大好きで、みんなにも私の好きな音楽を好きになってほしいという気持ちは変わりません。ある一定の物質的な幸福がなければピアノを学習することはできないということは否定できません。例えば、レッスン料を払う余裕があること、ピアノや楽譜があること、家庭が平和であること等です。 反対に、何もないけれど「音楽があるから幸せ」になれるということも信じたいです。 甘いことばかり言っていてお気楽だと思われるかもしれませんが、今はそれしかありません。ピアノをやっていたからこそ、たくさんの人たちと知り合いなれて、たくさん支えてもらえ、つながっていけたのです。 音楽があってよかったです。 日本中のみんなが幸せになれますように・・・。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - ■仙台バスティン研究会 大内恭子先生よりメッセージをいただきました。 3月11日14時46分、 「早く止まって!早く早く止まって!」人々の叫ぶ声、 「頭をテーブルの下に!」店のアナウンスが繰り返す・・・。 地震の揺れがおさまった瞬間、食糧確保の事が頭に浮かび、行動を起こしました。 しかし、停電のため買うことができず、外に出ました。大勢の人々が歩道に、中央分離帯に溢れ、電線が大きく振れて、上を見上げると、高いビルの隙間より水が滝のように流れ出ています。地面からは水が勢いよく吹き出していました。 その後数日も、強い地震が続いています。 私のレッスン室ではグランドピアノが動き、楽譜は飛び出ていました。調律は間に合いませんでしたが、18日からレッスンを開始しました。 この災害に、どんなエールを送ることができるかわかりません。でも、希望の光を見つけられるよう、レッスンを通してちいさな愛と言葉を送り続けたいと思います。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - *仙台バスティン研究会はじめ、被災地におられるピアノ指導者はじめ、被災者の皆様方へのメッセージ、ご感想、お問合せがございましたら、東音企画までお願い致します。 応援メッセージは、バスティンfacebookにてご紹介させていただきます。



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