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【楽譜紹介】第1回連載:マジックフィンガーテクニック 概要

2011/01/31(月曜日)

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〔英語版〕「マジックフィンガーテクニック」Book 123 (各700円+税/GP13GP14GP15

連載 第1回「マジックフィンガーテクニック テキスト概要」(田中 巳穂)

マジックフィンガーテクニックとは、導入段階から始められ、中級まで対応できるテクニック教材です。
旧シリーズのミュージック・スルーザピアノは、バスティン・メソード創生期のアイディアあふれるシリーズで、マジックフィンガーテクニックはその体系の一部として考案されました。
教材は全3巻にまとめられていて、Book 1からBook 3までそれぞれ20曲が収められています。

Book 1では、隣り合った音の練習から始まり、和音、親指の扱いや半音階、3度の重音など、大変盛り沢山な内容が、プリマーレベルの子どもでも楽しく初見で弾けるような楽譜に書かれています。
(楽譜にはD♭メジャー等の調号も出てきますが、後述をご参照ください。)

現在、お使いになっておられる先生方も多く、子ども達にも好評のマジックフィンガーテクニックの特徴を以下にまとめてみました。


1)「きわめてやさしく短い練習曲を弾いていくうちに、中級の演奏に必要な技術が無理なく習得できる」gp14_p4-5.jpg

この教材では、概ね見開きの2曲でひとつのユニット課題が与えられており、Book1では8課題、Book2では9課題、Book3では10課題、となっています。
それらの内容は巧みに配置され、"先に習ったテクニックは後に出てくる課題の中に発展して現れる"という、バスティン・メソードらしいスパイラル学習となっています。
一見シンプルな練習曲を、枠内のヒントを適切に読み取りながら進めていくうちに、頭の体操を促されつつ、楽譜からは想像できないような高度な内容、≪一人ひとりの中のネットワーク≫を育てることが期待できます。
バスティン教材の特徴である全調メソード、つまりすべての調に移調できる手や体の技術、調性を前もってイメージできる耳と頭、またそれらのコーディネーションをこの本でしっかりと身につけることは、どの段階の生徒さんにも有益と考えられます。
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←「マジックフィンガーテクニック Book 1」の目次ページ。
 ユニットごとの指導目標、タイトル、曲ごとの指導内容が
 書かれています。

↓ 各本に日本語訳の手引(挟み込み)があって安心。

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2)「生徒の年齢や段階に応じて『先生ならでは』のアレンジが自在である」

限られたレッスン時間の中で数分間、子どもとこの本に向き合うことで、フォームの改善、初見の強化、移調の技術、簡単な分析、即興変奏など、生徒一人ひとりに合わせた課題を繰り出していけることは、とても創造的とも考えられます。
日々の教材の中で、各生徒さんの課題となっている点を、視点を変えて追求できるのも、便利なポイントです。

3冊の使い方にも幅広い可能性があり、たとえば、

・ 最初から全調移調を行い、1つのユニットに時間をかけて学習する。
・ 移調は適度にして、速めの進度で1冊全体を1つのセットとして学習する。
  1冊に含まれるテクニック課題を大きく把握した後、全調移調に進む。
・ 他のテクニック教材と併用して、移調など、ある課題に特化して学習する。

という方法も可能です。

全調メソードのトレーニングの一環として、先に申し上げたように冒頭からD♭メジャーの楽譜も出てきますが、生徒さんの年齢や個性によって、提供する順番を指導者がアレンジすることで、レベル対応を気にすることなく使うことができます。
どのような使い方をしても、それぞれの練習曲が「1回弾いたら終わり」ではなく、しばらくしてまた戻って弾いてみることで効果が深まるので、レッスンのスパイスとして常備しておくこともおすすめです。


3)「ストレスフリーである」

むずかしいことほど楽しく伝えたい、と願う先生は沢山いらっしゃるのではないでしょうか。
テクニックの習得は、成長とともに年月を要するものでもあり、機械的な訓練が必要となる期間もあると思います。さまざまな楽曲、テクニック教材、コンクールや発表会の作品といった、家での練習が主として要求されるものの中に、1種類、先生との息抜きになる場所を作っておくと、特に小さい子どもさんは長続きするように感じられます。
また、宿題、新しい曲の譜読みが思うように出来てない週の少し元気のない子ども達にも、レッスンで経験できる「音楽の時間」を提供し、着実な積み重ねを増やしていくことができます。
忙しい現代っ子にこそ上手に活用していきたい、バスティン教材のひとつです。


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↑ 子ども達の好きなオーバーハンドテクニックも、指強化の定番、ハノンも出てきます。
 テクニックに関連したイラストが子どもの想像力を高めてくれます。
 全曲に記された「練習のヒント」が効果的な練習の助けになります。


♪次回連載 第2回「マジックフィンガーテクニック Book 1」は、2/14頃掲載の予定です。

♪当企画は東音企画の取材によるものです。
画像・動画等一切の権利は東音企画に所属し、転載は禁じます。
♪ご感想・お問合せがございましたら、東音企画までお願いします。

♪執筆者プロフィール  田中 巳穂(たなか みほ)
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東京芸術大学、バンクーバー音楽アカデミー卒業。
第3回ピティナ・ピアノコンペティションE級銀賞(金賞なし)、カナダ音楽コンクールソロ部門第2位、室内楽部門第2位受賞。2000年トヨタ指導者賞受賞。社団法人全日本ピアノ指導者協会正会員。鳴門教育大学・大学院講師。