プロフィール
アイルランドのピアニスト、ジョン・オコーナーはその雄大なフレーズ、非の打ち所のないテクニック、鍵盤から紡ぎ出される色彩豊かな音色によって、特に初期ロマン派のレパートリーにおいて称賛されている。学生時代はダブリンの音楽大学にてJ.J.オレイリーに師事。オーストリア政府奨学金を得てウィーンに留学し、ディーター・ウェーバー、ベートーヴェンの演奏で名高いヴィルヘルム・ケンプに師事する。1973年には満場一致でウィーン・国際ベートーヴェンコンクールで優勝し、ベーゼンドルファーピアノコンクールでも優勝する。彼が注目を集めはじめたのは、1986年から米国でスタートしたテラーク・レーベルからのベートーヴェン・ピアノソナタ全集からである。オコーナーはチャールズ・マッケラス指揮スコットランド室内管弦楽団ともモーツァルト・ピアノ協奏曲集を録音している。
ベートーヴェンとモーツァルト全集の録音に加え、アイルランドの作曲家、ジョン・フィールドの主要ピアノ作品集の録音にも精力的に取り組んでいる。1990年にはフィールドの15のノクターンを収めたCDは、ビルボード誌のクラシック部門チャートに7週連続登場した。室内楽にも進出し、クリーヴランド四重奏団とシューベルト「鱒」を共演。
主にヨーロッパを中心に活動し、ロイヤル・フィルハーモニー、ウィーン交響楽団、チェコ・フィルハーモニー、フランス国立管弦楽団、シュトゥットガルト室内管弦楽団と共演した。アメリカでもクリーヴランド管弦楽団、モントリオール管弦楽団などにソリストとして登場。日本にはリサイタルとNHK交響楽団との共演で来日した。オコーナーは現在故郷のアイルランドにて、若い音楽家のために教育と演奏の場を提供し、AXAダブリン国際ピアノコンクールを主催している。
リサイタル評:「ジョン・オコーナーは今日の若いピアニストの中でもトップクラスの実力を持つだろう。極めて美しい演奏であり、透明でしっかりしておりさわやかだ。彼はこのような優美な音楽表現を身につけている。なにより、印象に残るコンサートであった。」(ニューヨーク・タイムズ紙)
「完璧なテクニックと音楽性…これ以上素晴らしい演奏は想像もつかない。」(ロンドン・サンデータイムズ紙)
「オコーナーは強さ、情熱、コントロール、敏捷性、レガート演奏の呼吸を、ベートーヴェン・ディアベッリ変奏曲の極度に印象的な演奏において存分に披瀝した。輝かしいほどの解釈の表現と記憶にのこる素晴らしい離れ業、欠点のない演奏は聴衆を魅惑し、その独特の偉大さを明らかにした。オコーナーは自らの手で完成された偉大なピアニストであることを証明した。チケットは完売し、興奮した聴衆はこの才能に恵まれたヴィルトゥオーゾに惜しみない拍手を送っていた。」(ザルツブルグ・フォルクスブラット紙)
オーケストラとの共演:「かつてベートーヴェンがこれほどの偉大さと理解力を持って弾かれたのを聴いたことはないし、これからも聴かれることはないだろう。オコーナーは表現の多彩さの点で最も恵まれ、熟達したピアニストであり、彼によるラフマニノフ・ピアノ協奏曲第2番は最も考え抜かれ、輝かしさと叙情的感性を併せ持った演奏である。」(アイリッシュ・プレス紙)
CD評:「(ベートーヴェン・ピアノソナタ第15・16・18番、テラーク)彼の成功は、ベートーヴェンの心と魂を我々に知らしめるその才能にある。地についた、それでいて安易に妥協しない人間性の音楽への反映…彼こそはピアノテクニックの大家であり、演奏は驚くほど繊細で、叙情的であり、大胆に力強く、明確である。」(CDレヴュー誌)
「(モーツァルト・ピアノ協奏曲第21・27番、テラーク)サウンドは非常に美しく、チャールズ・マッケラス指揮するスコットランド室内管弦楽団とのオコーナーの演奏は、とても詩的で生気にあふれている。モーツァルトもかく弾いたであろう愉快で自発的な即興に満ちたこの演奏は、あたかもこの美しい音楽が天使によって演奏されているかのようである。」(ロサンジェルス・リーダー誌)