|
これまで「長3和音」「増3和音」の<明るく響く和音>と「短3和音」「減3和音」の<暗く響く和音>に分類し、それぞれの響きを理解した上で、今度は「長調(dur)」と「短調(moll)」の音階(スケール)上に作られる各3和音について考えてみましょう。出来れば五線紙に、Cdurとamoll(和声短音階)のスケールと各音の上に3度づつ重ねて出来る「3和音」を書いてから、この続きをお読みください。
durとmollそれぞれ<主音の(ド)>から始まって、レ・ミ・ファ・ソ・ラ、そして<導音の(シ)>まで7つの「3和音」を作ることが出来ます。これらは全て「長3和音」「増3和音」「短3和音」「減3和音」のいずれかになります。そして<主音>の上に作られた「3和音」から<T度の和音><U度の和音>と続き、<導音>の上に作る「3和音」が<Z度の和音>になります(mollは主音を「ラ」と呼ぶ場合も多い)。そして<T・W・X度>の各3和音をそれぞれ<主和音・下属和音・属和音>という別名が付いています。
まずdurとmollの<主和音>は「長3和音」と「短3和音」に分かれ、これが曲の<明暗>を決めています。次に<下属和音>はそれぞれの<主和音>と同じ種類の3和音、そして<属和音>はdurとmoll共に「長3和音」になります。これらの3和音は「主要3和音」とも言い、それぞれ<T度の和音=主和音=トニック(T)><W度の和音=下属和音=サブドミナント(S)><X度の和音=属和音=ドミナント(D)>と分類されています。
これを別の喩えで述べるとするならば、<主和音>が「自宅」、<下属和音>が「最初の目的地」、そして<属和音>は「最終目的地」となります。
皆さんも毎日毎日自宅に居続けたら、どんなに住みやすい家であってもやはり何処かへ出かけたくなりますよね。またいつも同じ場所ばかり(職場や学校・時には旅行)ではやはり飽きてしまいますよね。ですから途中で別の場所へ寄り道したり、ルートを変えて気分転換などしませんか?通る道路や交通手段を変えるだけでも、新たな発見や新鮮な気持ちになれますね。しかし最後は安心して帰れる「自宅」があるからこそ、仕事も旅行も満喫出来るのではないでしょうか。<ハーモニー進行>もこれと同じだと私は思います。なぜなら多くの方々が「ハーモニーは難しい・・・」と思っておられるからです。そこで私は「でもその基本は単純なんですよ」と言いたいのです。誰でもはじめの一歩は足を前に出せばいいのです。次は反対の足を前に出す・・・この繰り返しです。そのかわり必ずある目的地を目指して進まなければなりません。到達先を見据えつつ着実な一歩を歩んでゆく・・・!これが大切です。ソルフェージュ能力を身につけるのもこれと同じ作業の繰り返しです。2〜3歩前に進んだくらいでは動いていないのと同じに感じるかもしれません。でもこれを1年・2年・3年と地道に継続すると、誰の目にも「あっ!進んだな〜」とわかるのです。何よりも自分自身が「進歩した!」と感じる時があります。例えばそれは<楽譜が今までより「少し立体的に見える」>瞬間です。これはイメージですが、本当に平面(2次元)で書かれている楽譜が立体的(3次元)に感じるんです。この連載を読まれた方が、努力の結果ここの状態を体感される日が来ることを切に願っています。
素晴らしい作品は、その楽譜だけからもその素晴らしさが「立体的に光っています」。でも読む側にそれなりの知識と経験がないと見えてこない「光」でもあります。ですからその「光」を感じられる様な感性を身につけましょう。今回はこれまでとし、次回はさらに各和音の「性格」や「機能」について話を進めていきます。是非これから先の内容についてきてくださいね。ではごきげんよう。
東音ピアノ教室のホームぺージには過去の連載が全て掲載されています。また私のホームページ(11月から新アドレスに変わっています)
ケー・エス・ミュージックのホームページ
<http://www.geocities.jp/k_s_music/>でも各種情報を掲載していますのでどうぞご覧ください。
|