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ソルフェージュ・グループレッスンのすすめ 第13回

 NEWS 88 第46号より


みなさんこんにちは。今回はさっそく本題に入りたいと思います。

前回からハーモニーに関する内容に入りまして、その基となる和音について話を始めたところです。
まず3和音(3度ずつ重ねた3つの音で出来る和音)について述べています。前回の復習になりますが、和音には<明るい和音>と<暗い和音>の2種類があり、それぞれ<長3和音>と<短3和音>になります。実際、和音として<明るい><暗い>を決めているのは、和音の根音(第1音)と第3音の音程です。この音程が「長3度」の場合、大半の人が<明るい響き>に感じ、「短3度」では<暗い響き>に感じています。でも根音と第5音の音程は、どちらの和音も「完全5度」になっています。この5度の音程は、まるで両足を地に着けたような安定感と充実した和音に感じる響きを持っていますが、仮にこの音を省略しても和音の性質(響き)にはほとんど影響がありません。従って各和音の中で第5音だけが省略出来る音になります。しかしそれはこの第5音が根音と「完全5度」の場合だけであり、「増5度」や「減5度」の関係になると<増3和音>や<減3和音>という別名の3和音となり、第5音は省略することは出来なくなります。しかしながら<増3和音>は<長3和音>の仲間であり、<減3和音>は<短3和音>の仲間であることに変わりはありません。でも新たな雰囲気が生まれ、<増3和音>は「明るくて穏やか…でもやや不安定なイメージ」。<減3和音>は「暗くて鋭い…しかもかなり不安なイメージ」と言うような印象となり、結局これらの和音では曲を終わらせることが出来ない…ということになります。曲は原則として「主和音」でないと終了出来ません。つまり音楽の響きとして最も安定した和音が必要なのです。


佐々木邦雄先生

ここまでの内容を別の喩えに置き換えて述べてみましょう。地球には明るい「昼」と暗い「夜」があります、でも明け方と夕方の移行の時間帯があります。明け方と夕方は共にまだ薄明るいのですが、片方はこれから日が昇り、もう片方は日が沈む過程にあります。また別の喩えでは、人間は「男性」と「女性」に分かれています、でも中にはそれぞれ一風変わったタイプの人がいます。でも男女のいずれかであり、どちらでもない…ということはありません。


和音もこれらの喩えと同じなのです。どんなに複雑な和音(たとえば「7の和音」「9の和音」や、さらに各種付加音の付いた色彩豊かな和音など)も、その根底には<明るい和音>か<暗い和音>のどちらかである・・ということです。この響きの違いを「音」そのものから判別し、理解できることがとても重要なポイントなのです。みなさんは<長3和音>と<短3和音>そして<増3和音>と<減3和音>の響きの違いを間違いなく判別できますか?私の実感では<増3和音>と<減3和音>の響きを聞き間違える人がかなり多いと思います。また<長3和音>と<短3和音>でも、転回和音で出してくると間違えてしまう人も時々いるように思います。
これは徹夜などをして不規則な生活をし、変な時間に寝起きした結果、「明け方」を「夕方」と勘違いしたり、変装などでカモフラージュした「男性」を「女性」と見間違うのと同じです。でもしっかりと見分ける力を持っていれば、判断を誤まることはありません。同様にしっかりと判別能力を備えていれば、和音の種類を間違えることはなくなります。そのためには理論的な「知識」と「経験」が不可欠です。それには普段何気なく聞き流している和音の習慣を、一つ一つの和音の響きに神経を注ぐ習慣に変えて頂きたいのです。この差はだんだん大きく影響して来るでしょう。


今回はここまでとさせていただき、次回またこの続きの話に進みたいと思います。最終的にはハーモニー進行の生まれる原点の内容に発展できたら…と思っています。今後とも是非継続してお読みください。また過去の連載も繰り返し読み返して頂くことを切望いたします。私自身も毎回読み返して、この連載の流れを確認しています。ではまた次号でお会いしましょう。お元気で!!


東音ピアノ教室のホームページには過去の連載が順次掲載されていますので、未読の部分や再読に是非お役立てください。また私の音楽教室<ケー・エス・ミュージック>のホームページからも同じ掲載にたどり着けます。その他各種の情報を掲載中ですので、是非見に来てください。アドレスは
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