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アンサンブルレッスンのすすめ
 
〜<連弾譜の効果的活用法>〜

 NEWS 88 より 第11回


 みなさんこんにちは。今回も「ステップアップピアノ連弾」第2巻の最後の5曲を素材に述べていきましょう。
 今回ご紹介するのはNo21〜25の5曲です。以下「タイトル」と「曲の内容」です。No23を除く曲は全て見開き2ページで完結しています。今回もまず文章から曲の内容を想像してください。


佐々木邦雄先生
 

21.「おもちゃの兵隊」Gdur 2/4 <タイトルどおり2拍子のマーチによるファンファーレ風の明るい曲です>
22.「ワルツでおどろう」Fdur 3/4<宮廷でワルツのリズムに乗って優雅に踊るイメージで作曲しました>
23.「ポロネーズ」dmoll 3/4<ポロネーズの重くヘビーな3拍子のリズムによる、豪快な第1テーマと、甘く優雅なFdurの第2テーマによる構成で、曲想にはヨーロッパのイメージを意識してみました>
24.「失われた神殿」amoll 4/4<長い人類の歴史と自然の風化作用により、すでにその形を失ってしまった古代文明の遺跡を思って作曲しました>
25.「お菓子の国のメリーゴーランド」Ddur 6/8<タイトルどおりの曲想で作曲しました。>


この中でNo.25の.「お菓子の国のメリーゴーランド」は2005年度のPTNAのデュオ課題曲に選ばれ、数多くの方に演奏していただきました。また2006年度には、第1巻のNo.8「スケート」とNo.20「やった〜!勝った〜!」の2曲が課題曲に選ばれましたので、また多くの方に演奏していただけることを願っています。


 今回はこの連載のタイトルにもなっている<アンサンブル・レッスン>と<連弾譜の活用>について総括したいと思います。一般的にアンサンブルというと3人(トリオ)以上の集団演奏を連想します。2人の場合は<デュオ>と呼んで<ソロ>と<アンサンブル>の間に位置する編成に感じます。本来は2つ以上の楽器、又は2人以上の演奏者が協力して1つの音楽を奏でる場合は全てアンサンブルです。ピアノのように音域が広くて、両手と10本の指を駆使して演奏する楽器の場合、たとえ演奏者は一人であっても実際はアンサンブルと呼んでも過言ではありません。連弾譜は2人で1台のピアノを上下に分けて担当し、各々両手で演奏することになるのですから、これは立派なアンサンブルだと言えるでしょう。見かけは2人ですが実際は4人以上の演奏に匹敵します。


 ここから私が提案したいことは次のワンポイントです。それは<連弾譜を使って、実際には4人以上の人間で、さらなる分担演奏をしていただきたい!!>ということです。つまり1人が各々1段譜を担当し、人数が多い場合は同じパートを複数の人が重複して演奏するということです。事実オーケストラの弦楽器や吹奏楽のクラリネットなど、編成の<要>となっている楽器においては同じパートを何人も同時に奏でています。さらに異なる楽器で同じラインを演奏したりもします。同様に連弾譜は2人で演奏できるように書かれてはいますが、多人数で演奏しても何ら困ることはありません。むしろいろいろなプラスの効果が期待できます。
 同じラインを二人以上で奏でるには、また奏法の統一など新しい要素も出てきますし、他のパートとのバランスも変わってきます。さらに同じ鍵盤楽器でも、いろいろな音色の出せる楽器との組み合わせで、ピアノだけでは表現しきれないものが加えられたりもします。人数が増えるとアンサンブルはその分難しくなりますが、各演奏者の負担は減る場合が多く、プラスとマイナスで考えれば変化なしともいえます。また多人数での演奏には指揮者が不可欠となりますが、この指揮者を中心に全員が一丸となって演奏に取り組む姿は貴重な経験になります。<人間は一人で生きてゆく存在ではない・・・>これが実感できます。そして「皆さんも是非アンサンブル・レッスンを連弾譜を素材として取り上げていただき、音楽の楽しさと魅力を生徒さんに体験させてあげてください」。


この言葉を締めくくりとして、11回にわたる連載を終了させていただきたいと思います。その前からの「ソルフェージュ・グループレッスンの勧め」と合わせて29回に及ぶ連載をさせていただいたことに、心からお礼申し上げます。長い間お読みいただきありがとうございました。またご縁がありますように・・・・・さようなら!!





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