| 2010/09/14(火曜日) | Tweet |
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メールニュース巻頭インタビュー
第2回 池川礼子先生(鹿児島県)

◆ピアノ指導者の醍醐味
今年のピティナ・ピアノコンペティションでは、うれしいことに
ほぼ全部の級において生徒が全国決勝大会に進出しました。
その中には、導入から私が教えてきた子もいますが、最初は別の
指導者に習っていて途中から私の教室に変わってきた子もいます。
共通して言えるのは、その子たちには「バスティンの基礎がある」
ことです。
ピアノの学習というものは、初歩から上級までの積み重ねです。
上の段階で急に変わるものはありません。「基礎」があると必ず
上につながります。そのため、バスティン・メソードで「基礎」を
確立することは、私にとって、とても重要です。
ピアノ指導者の醍醐味は何でしょうか。
それは生徒と長いお付き合いができ、成長を見守れることだと
思っています。導入?長ければ一生、また2代・3代と世代を
越えて、家族でお付き合いできることも少なくありません。
子どもが長くピアノを続けるためには、楽譜が読める前の指作り、
基礎の確立、自立がカギです。
子どもはいろいろな事を学びますが、忘れてしまいます。ですから
繰り返し何度もさせることが重要です。楽しく「数こなし」を
することを推奨しています。
◆ピアノを長く続けさせるためには
ピアノを長く続けさせるためには、3つのものを生徒に身につけ
させることだと思います。
バスティン指導法講座でもお話ししていますが、それは
1)読譜力 2)テクニック 3)表現力 です。
ある程度の名曲を、それなりの年齢で弾けるようになると、
子どもはピアノを続けられると思います。
バスティン・メソードの読譜アプローチで読譜ができれば、
どんどん曲が弾けます。たくさん弾けるようになれば、自然と
テクニックが身につきます。ですから読譜とテクニックは関係が
深く、バスティンを使えば発達させられると言えるでしょう。
但し、それだけでは深い勉強をせず、表面上、上手に弾ける
子どもになってしまう恐れがあります。
そこで重要なのが「表現力」です。
バスティン・メソードの基礎は、この「表現力」アップにも
効果的です。絵を見て、タイトルや歌詞を見て、それをピアノの
音で表すことから入ります。それが後々、「これを伝えたい!」
など、自分の主張のある演奏を生み出していく源になっていると
思います。
指導で大切な3Kがあります。
1)考える 2)聴く 3)感じる を生徒に促すことです。
楽譜を見て「考え」、弾いた自分の音を「聴く」、そして弾いた
本人が「感じる」。自分が考えたものを聴いて、ステキだなぁと
「感じる」と、生徒の演奏は上達していきます。自分の音楽を
聴いて「幸せ」と感じる毎日になると、すばらしいですね。
◆バスティン・メソードの使い方
講座などでよく、ピアノパーティーA?Dの指導にどれくらい時間
をかけるか質問を受けます。「3ヵ月ずつ×4冊で約1年くらい」
と答えると、「そんなに早いのですか?」と驚かれます。
私はパーティーAの間に、Bにすすんだ時、和音をつかめるように
指作りをさせているのです。
皆さんにお聞きすると、○をつけるペースがかなりゆっくりの方が
多いようですね。指の訓練ができていない子に、1曲に長い時間を
かけて弾かせるより、指作りをしっかりとやらせながら、
たくさんの曲を弾かせる方が、上達の近道だと私は考えています。
バスティンの特長は、曲が短いこと、すぐ読譜ができるような
やさしい曲が多いこと、そして全調メソードであることです。
これを生かし、4小節くらいの短い曲を、ポジションを変えて
12調で弾かせます。そうすれば4小節×12回で48小節分、
指を動かすことができるのです。まんがを読むような感覚で、
どんどん楽譜が読めて弾ける子どもを育てたいと思っています。
ちなみに、今教えている生徒で、2年半の間に1,500曲を弾いた子も
います。曲の長さ、難易度にかかわらず、○をあげた曲数を励みに
させるのも、子どもにピアノへ向かわせるのに効果的です。
ベーシックスに入るとセオリー(楽典)の内容が充実しているのも
バスティン・メソードの特長です。教材の特長を生かしてレッスン
に効果的に取り入れています。
◆指導法・アイディアのご紹介
バスティン指導法講座をはじめ、指導法やアイディアをご紹介
する機会をいただいています。
ピティナのホームページでは「100のレッスンポイント」を連載して
いますが、ここでは日々のレッスンから生まれる、ピアノを
弾くためのポイントを考察しています。
雑誌「ムジカノーヴァ」での連載「譜読みの島」では、子どもが
レッスンを待つ間に譜読みの力が身につけられるようにと、
楽しいドリルを考えました。
そして現在、「プレ・セオリー」(東音企画)の出版を手がけて
います。これはパーティーレベルで、楽典的な内容を楽しく
繰り返し学習できるようにと、鹿児島バスティン研究会の先生と
考案したドリルです。かわいいイラストとアイディア満載です。
皆さん、ぜひレッスンに取り入れてみて下さい。そしてぜひ
感想をお寄せ下さいね。楽しみにしています!