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挫折しない練習方法


質問
 読譜力をしっかりつける事が、途中で挫折させない為の最低ラインだという事は、よくわかっているのですが、なかなか徹底させる事ができず(個人差があります)悩んでいます。
回答
 ピアノ指導において、上達する、しないの大きな要因に読譜力が関わっていることはおっしゃる通りだと思います。
読譜ぎらい→スラスラ弾けない→練習したくない→上達しない→挫折というパターンにならないために音符を見る→脳→指という一連の動作が、瞬時に出来る感覚を養うことが必要です。
 スタート時の鍵盤の位置が、すぐ分かるという時点ですでに読譜に対する考え方が始まっています。1つ1つの理解のチェックが大切なことになります。ある程度、キャリアを積んでしまった人へは、やさしい曲をたくさん(すぐ弾けそうな)弾かせて読譜のスピードをつけるのが良いと思います。その時は何のためにこの曲をさせているかの説明をし、納得してもらうことが大切です。
質問
練習において家庭でのピアノプレーヤーの効果も大きいのでしょうか。
回答
 私はプレーヤーの活用も効果大だと思います。私が、何をどうしたいか(4つの約束ももちろん)伝え、理解させて、一緒にプレーヤーで反省し、次のステップを目指す、の繰り返しをすることで聴くことも育ちました。「聴くこと」とは、生徒も何をどうしたいかをもっていないと何も聴こえないことになります。指先に指令を送るのは、考えている脳ですから、また、どうなると良いことなのか、を生徒自身が知っていないと意味のないことです。これを育てるのが指導者の役目ですよね。
質問
 どの生徒さんも、とてもよく弾けておられたと思うのですが、○をうってもらえた生徒さんは少なかったように思えます。ハードルがとても高いと思いました。○をうってもらえなかったものは、また次回見ていただくのですか?
回答
 答えは「はい、そうです。」おそらく、何故○がもらえなかったのか、本人は分かっています。次回のレッスンにどうして半丸だったのかを尋ねると、「ここが足りなかった。」と不十分だった事を説明してくれます。そして、そこをクリアーするように練習してきてくれています。大切なのは、どうするために何が弱点(不十分な点)だったのか、本人が納得して次回のテーマにしてもらう事で、レッスンの意味があると思います。
質問
音程読みの練習方法がまだ実感としてわかりません。どこまで音程読みでしょうか。(身につくまで?)
回答

 音程読みは、ずっと続きます。楽典的に2度、3度・・・と分かるだけでなく音程が開いている所は大事に弾く、或いは重さが違うという様に音楽的な表現の手助けにもなります。また音程の理解は、旋律を読むだけでなく、和音を読むのにも重要な役割をします。ですから、フラッシュカードなどを使って個々の音を読む"点読み"と、音程を分かって横に読む"線読み"の2本柱で読譜を進めましょう。
 フラッシュカードで、譜表上の音符の音程を読んで次に何の指が動くのか、どの鍵盤に行くのかを、手を見ないで5指ポジションで弾けるようにゆっくり練習し、『線間2度、線から線3度・・』と生徒と一緒に声を出して言ったり、弾いたり、書いたりしていくことによりわかってきます。音程を見てパッと答えられたら身についてきた証拠です。音程読みが出来ると譜読みも速くなるので大事です。

質問
 プリマーから始めたり、他の教室から移って来られた方はなかなか線の音、間の音が言えないのですが、覚えるまで毎回言わせたほうが良いですか。
回答
 線の音、間の音は和音の音名、また読譜へのアプローチの一つとして大切だと思います。「おまじない」として、言葉の語呂合わせのように、覚えさせてしまうと早く覚えるかもしれません。仕組みを知っていると、読譜が早くなると思います。
 バスティンメッソードでは、音程、ポジションの音名、そして線・間の音の名前から読譜を学んでいきます。やはり、読譜が早くできれば、曲も楽に弾けるようになります。繰り返し言ったり、書いたり、フラッシュカードで読む速さを測ったりと、興味を持つよう工夫をして進めています。
質問
 セオリーは、喜んで書いてくれる子もいますが、めんどくさがり?の子は宿題にすると忘れたり、セオリーだけ家に置いてきたりします。(レッスン時間に書かせると時間が無くなってしまうので)書く事も大事なので何とかさせたいのですが、やる気を出させる良い方法は無いでしょうか。
回答
 セオリーを復習としてお使いの先生も多いようですが、私の場合は"分かって弾く"という事を大事にしているのでどうしてもセオリーが先行してしまいます。新しい事柄をまずセオリーで書いて・弾いて学びそれから他の3冊を弾かせています。セオリーをレッスン中にきちんと使うと読譜へのアドヴァイスが少なくてすみます。毎回のレッスンに入れるのが大変なら月に一回はセオリーの日を作っても良いですね。ただのドリルという感覚になってしまうと、セオリー離れが起きてしまうような気がします。
 私の生徒も忘れてくる子がいますが、その時はグループレッスンで皆で問題を読み一人ずつか二人ぐらいでテレビのクイズ番組のように3択か4択の答えを先生が考え、「ファイナルアンサー?」とかやると受けて面白がって興味を示しました。
質問
 楽語を覚えさせるのはとても大変ですが、何か工夫されていますか。
回答
 "覚えさせる"というよりも"調べさせる"ようにしています。「ピアノ」の本の、表と裏表紙の内側に音楽辞典があるのでそれを活用しています。楽譜を読むときに楽語にも注意する習慣がつきますし、そうすることで音楽と結びつけて楽語を覚えてくれます。曲の速度、雰囲気がわかって弾くことは大切ですので覚えてくれることが理想ですが、個人差もあります。ですが、忘れていたら、また説明すればいい…という気持ちで接しています。その内に覚えて行きます。
 また、単語カードの表に楽語と読み方を書き、裏に意味を書いて覚えることも始めます。カードを使ったゲームなども楽しみながら覚えられます。

指・脱力・手の型関係の悩み

質問
 指先がそねる4年生の子供、第一関節から先(すべり台のように)の指をどうやってなおすか、頭を悩ませています。
回答

 私も色々ためしてますが、バレ−シュ−ズ(トウシュ−ズ)のつま先の様にとか、指先を点にして弾いてとか、あなたのは○や線になっているので点(・)にしてみてと誘導します。第一関節を内側にしてというより効果あります。初め、のびた指でもまず動かすことで指先全体に打鍵の自信をつけてからたたかせるようにしています。気長に様子をみます。指先のことより、まず指を動かすことが入口ですね。

質問
手の型の悪い子
回答

 生まれ持った手の質、発達段階の個人差がありますので、気長に誘導しなくてはなりません。おてだま遊びや、お屋根たいそう、グッパ−たいそう、良い手の型へのイメ−ジトレ−ニングのソフトボ−ルにのせて手形を作る、等を試みてみましょう。指の先が未発達の場合は特に手形に影響が出て型どこではないです。手を動かすことを沢山うながして、運動機能の発達を待ってから、手形の指導に入った方が、本人も気楽になると思います。指導者はあせってはいけません。待てる先生でいたいと思います。むしろ発達を待ちましょう。はやく発達してもらうために色々体操をしているのよ。と言ったほうが良いでしょう。

質問
タッチ、脱力についてわかりやすく教えるにはどうしたらよいでしょうか?
回答

基本的なタッチは指先をしめること、そして点にすること。脱力は、おいで、おいで(いらっしゃい)をさせて理解してもらうこと等、色々工夫します。

質問
線びき、点びきの移行の手法について、姿勢(特に弾きはじめ、弾きおわり)の小さい方への指導はどの様にしていらっしゃいますか?
回答

 私は理想をかかげながら(良い型はいつも伝えながら)”発達待ち”しましょうといいます。(これは本人の体の発達も含め、意欲の発達も広い意味を持っています。)
まず、線びき(ベタっと伸びた指)でも指を動かしてもらうことで運動機能を活性化させることから始めます。動きが出来るようになってから、そろそろ指先を点にする(関節を内側にした指、関節で止める型)ことへ誘導します。これは体の発達に個人差があるので、どの位でどうなるとは云えません。様子をみながら、発達待ちをするのです。

質問
正しい指の形は、どの段階で指導していらっしゃいますか?
私は一番初めに弾くときから正しい指の形を指導していますが無理があるでしょうか?
指の発達を待ってからのテクニックの指導はおよそ何才位なのでしょうか?
回答

 正しい指の形は初めから伝えますが、どの子も出来るという分けではありません。指の発達には個人差があるからです。とても今、正しい形では弾けない子は(4、5才)とにかく弾くこと以前の手の体操、指の体操をして神経が発達するように方向付けします。お手玉遊び、グッパ−体操、お屋根体操、おはじき遊びなどしながら運動機能をうながしながら進めます。指先を点にする確認が出来たら少しずつ形を整えます。しかし出来ない段階からソフトボ−ルの上に包み込むようにしてにぎり、理想的な形はいつもイメ−ジさせることは心がけています。

質問
幼稚園、小学校低学年の子供でまむし指の子がいます。子供は「ちゃんと弾けるのにどうして!?」という気持ちがあってなかなか受け付けてくれません。こんな場合、生徒に納得できる説明はどのようにしたら良いでしょうか。
回答

 「何も弾けなかった時からみると現在はこんなに弾けるようになってすごいけど、これからもっと色々な曲にチャレンジしてレパートリーを増やすことになると表現も複雑になるのよ。指も早く動かさなくてはならなかったり、パワーのあるもっとしっかりした音も必要になるのよ。その時にこの指は困るのです。急に直らないので、少しずつ治してその時困らなくしましょう。」といったらどうでしょうか?関節は外側に出して止める型がしっかりした音になる、を活かして下さい。

質問
なかなか、手、指作りがうまくいきません。家での復習が大切な事はお伝えしているのですが、家族の協力が大切なのでしょうか。
回答

 家族の協力が不可欠なのは、家族の方(ご父兄)にも意識を持っていただき、一緒に育てて欲しいという気持ちからですが、まずお手玉は家ではやらないでしょう。しかし、お手玉をする目的は運動神経を刺激し、その能力を高めて育てるためですから、レッスンの際には教室で毎回やって下さい。DISKに合わせて必ず先生も一緒にすることが必要です。また玉ひもも必ずレッスンの度に1分間、いい指の形を作り、指先を締める事を意識しながらひっぱりましょう。お家でやってもらうのは指番号積み木を利用して指を動かすこと(1分間で何回出来たか、を記録し提出してもらう)でしょう。これがまず練習習慣の始まりです。また、指のエアロビの曲も、弾いた回数分だけます目をそめてもらい、シールのごほうびをあげます。
 あの手この手でのせてみて下さい。どれも先生の所でやるだけでも効果はありますよ。

質問
幼児でも手の形にこだわった方がよいでしょうか?指先がフニャフニャしている子に、どこまで言っていいものか迷っています。
回答

 このこだわりは重要なポイントです。切り口を様々に変えて、正しい形を説明します。すぐに出来なくても、意識を持ち続けてもらうために、ソフトボール・お手玉・玉ひも・洗濯バサミetc.目先を変えて、発達を促しています。本人の意識プラス、自然の成長も相まって望む方向になるのです。最初から出来上がっているような、肉付きの厚い、骨太の子はめったにいません。弱い所に、より刺激を与えるのです。しかも楽しく遊び感覚で。言葉は優しく、願いは強く。ですから、繰り返し行うのです。

質問
指作りは読譜前のグッズの活用、繰り返しに尽きるのでしょうか?
指作りの指導上、ここがポイント!はズバリ何でしょうか?
回答

 グッズを活用する事によって、意識が育ったと言えると思います。エアロビで指の運動機能促進を刺激し、発達を促し、能力を高める事が出来ている事も、その要因の一つだと思います。ゆっくりていねいに。しっかり打鍵する。よく自分の音を聴く。様々なグッズひとつずつ、どれをとっても、その時にやっていることがズバリ、それ!!であって、小さな積み重ねといえます。「今やっていることは○○のためです。」とその都度説明をすることも意識付けのためには必要です。

質問
楽譜を読んで弾けるようになった後、『指がよく動く』ようになるためにはどのような指導をされているのでしょうか?よく動く指作りの指導法を教えてください。
回答

 動く、ということだけでしたら、ぶんぶんぶん・ひげじいさん・糸まき・ジングルベルetc.の全調奏ですが、弱い指を特に鍛えるために、リズムカードを使って同音連打をします。パーティーCのころよりもっと達者にジングルベルが弾けるようにします。「パーティーDの終わりには全調で左右同格に『のぼりましょう・おりましょう』『T―X7−Tの伴奏付け』が出来るようにするのが出世コースです。」と励まします。

質問
 小2の男の子ですが、レガートに弾く事が出来ません。生徒の手の上からかぶせてあげて弾かせると出来るのですが、一人だと上手くいきません。何か良い方法はありますか?
回答

 指先がしっかりしていないと難しい事もありますが、次の音を弾くまで弾いている指を支えて、(押さえて)レガートにする方法も良く使います。コツがわかると弾けるようになることもあります。2音から3音へと少しずつゆっくり練習することも良いかと思います。
 ピアノを弾くのは"鍵盤を押す↓"と考えている子はレガートがなかなか上手に出来ないように思います。一度鍵盤から離れて、机の上や本の上などで指歩き(歩くように指を運ばせる練習)をしてみてください。それから鍵盤に戻った時にも同じ動きをすること、更に"音を良く聞く事"が大切だと言うことを伝えるようにしましょう。

質問
手の小さい子には7度が難しいので、説明だけで弾かせていません。弾かせた方が良いでしょうか。
回答

 少し音が切れても、しっかり指を広げる訓練は大切だと思いますので、やはり弾かせた方が良いと思います。7度という音の感覚を目で見て、耳で聞いて、弾くと言うことが大切なのです。出来るだけ指を広げて置くだけでもやってみて、こんなに離れているんだよということを体験させます。最初はきちんと弾けなくてもだんだん出来るようになりますので、少し音が切れても良いですから弾かせるようにしたいものです。和声的音程の7度であれば、旋律的音程に直して練習させても良いと思います。手をいっぱいに広げ、その幅を感じる事も大切かと思いますし、何より生徒が喜んでチャレンジしています。「ここまで来てね」とか「だんだん難しそうな曲をやるようになるのよ」と言うと、急に張り切っていつもより練習をしてきます。練習の過程において上達してきていると実感させると良い効果が出てきます。どうぞお試し下さい。

質問
主要三和音の連打が多く出て来るのですが、3の指がつぶれてしまったり、3の音をしっかり出そうとすると腕や肩に力が入ってしまうのですが。
回答

 和音をしっかり弾くのには指の支えが重要ですが、まずは良い手の形を準備して弾くことが大事です。例えば、4分音符で4回続けて和音を弾くとしたら「1,2,3,4,」と数えて弾くのではなく、「1ト2ト3ト4ト」と数えさせ、裏拍の「ト」で腕や手首の脱力をした後、次の和音を確実に準備するようにします。(スタッカートの弾き方に似ていますね)"はじめはゆっくり"ですが、これが一番大切なことです。速く弾こうと思うから力が入ってしまうのでしょう。